【看護師 体験談】治療への疑問

急性期への転職

現在、回復期病棟で勤務する現役看護師です

これまで様々な病院の診療科で働いてきました

その中でも印象に残った場面を「看護師の体験談」としてお伝えしています

今回は脳外科病棟での体験談です

体験談 治療への疑問

今回は治療に疑問を感じたエピソードです

看護師になってから疑問を感じていたことが

本当にこの治療を患者さん自身が望んでいるのか」ということです

緊急入院でよくあるケース

パターン① 絶食で点滴加療開始

患者さんは当然違和感を感じるため点滴を抜く

抑制を開始

パターン② 状態が落ち着き点滴終了

嚥下機能は落ちて食事は摂れないため、経管栄養へ移行

患者さんは栄養チューブに違和感を感じるため抜こうとする

抑制を開始

パターン③ 点滴または経管栄養継続

  • 高齢で低栄養もあり、アルブミン低下から全身浮腫となる
  • 痰の量も増え、咳嗽反射も落ちており沈下性肺炎となる

  • 苦しい吸引が頻回に行われる
  • 自己抜去予防のため上肢抑制
  • 全身浮腫の皮膚から体液が漏れ出る

患者さんは意思疎通はできないため治療が継続されます

吸引時患者さんから恨めしい目でみられると

  • 「患者さんは本当にこの治療を望んでいるのか」
  • 「自分のやっていることはいったい誰のため」

という疑問に駆られることがあります

これはまれなケースではなく本当によくあるケースです

もちろん回復して自宅退院する方もいますが少数です

基本的にはその状態のまま転院といったケースがほとんどです

そして転院した先でも同様の処置が行われていると思います

治療自体を否定しているのではなく

「本当に患者さん自身がその治療を望んでいるのか」という思いに駆られます

【看護師 体験談】最後まで懸命に生きることの尊さも感じていますが、それは患者さんも望んでいることが重要です

「自分がどう生きるか、どう死に行くか」という準備も大切だと看護師をしていると強く感じます

以上が新人の頃に経験したエピソードです

あとがき

今回は「患者さん自身が治療を望んでいるか疑問が生じた体験」を紹介しました

今回紹介する体験談は個人が特定できないよう一部脚色していますのでご了承ください

またすべてのケースについて述べたものではなく、あくまで個人的な意見ですのでご了承ください

最後まで読んでいただきありがとうございました

おとうさんナース

脳外科看護のコツ

排便の援助

  • 便秘になると頭蓋内圧上昇や血圧上昇などのリスクが高まります
  • 腹部の視診、聴診、触診、打診、問診などフィジカルアセスメントをするくせをつけましょう(例えば腸蠕動音が微弱であればセンノシド・ラキソベロンといった腸を動かす下剤を選択するのが良いです)
  • 排便状況に合わせて緩下剤を調整していきましょう(酸化Mg・センノシド・ラキソベロンでコントロールすることが多いです)
  • 新しい下剤も出てきているので主治医や薬剤師と相談してみましょう(グーフィス・アミティーザ・モビコール・ラグノス等)
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お父さんナース

脳外科の患者さんは麻痺や筋力低下でいきむことができなかったり、自律神経も障害される場合もあるので排便の援助は大切です

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