回復期看護に必要な学習についてお伝えします
- 回復期リハ看護におすすめの参考書や本を知りたい方
- 何から勉強を始めればよいか知りたい方
現在、回復期で勤務している現役看護師です
回復期リハビリテーション看護を専門にお伝えしています
今回は回復期病棟へ異動になった方に向けて「必要な学習」と「おすすめの参考書」というテーマでお伝えします
「新人看護師の方」に向けた記事も紹介しているので興味のある方は見てみてください
【回復期病棟 新人看護師必見!】おすすめ参考書5選を現役看護師が解説
記事の内容
1.回復期リハビリテーションとは
2.回復期リハ看護に必要な学習
3.回復期リハ看護におすすめの参考書5冊
記事の信頼性
20年目の現役看護師で回復期・急性期・慢性期で勤務経験があります
診療科は以下を経験しています
回復期、脳外科、循環器内科、心臓血管外科、消化器内科・外科、内分泌代謝内科、救命救急センター、心療内科、血液内科
読者の方へのメッセージ
これまでいろんな診療科や病棟で働いてきましたが、回復期リハ看護は特におすすめです
1.看護の楽しさを経験できる
2.やりがいを実感できる
回復期看護を通じて「看護の楽しさ」と「やりがい」を是非体験してほしいなと思います
この記事の目標
回復期リハ看護師に「必要な学習」と「おすすめの参考書」がわかるです
それでは詳しく見ていきましょう
回復期リハビリテーションとは
まずは回復期病棟とはどんなところか簡単にお伝えします
回復期は診療報酬も良いので、最近はいろんな病院が回復期病棟を作っています
それでは回復期リハ看護に必要な勉強を見ていきましょう
回復期リハ看護に必要な学習
回復期リハ看護に必要な学習は以下の3つです
- 脳血管障害
- 整形外科疾患(主に骨折)
- 退院支援
それでは具体的に学習内容を見ていきましょう
脳血管障害
脳血管障害の患者さんが入院の適応です
脳梗塞・脳出血・くも膜下出血の3つを学習しましょう
急性期は過ぎているので、再発予防の「健康管理」と「患者・家族指導」が重要になります
整形外科疾患
もう一つの入院適応が整形外科疾患です
基本的には変形性股関節症の術後、大腿骨頭頸部・転子部の骨折です
その他には腰椎圧迫骨折や下肢の骨折もあります
術式に応じた安静度や禁忌肢位を理解することが重要です
退院支援
回復期では医師・リハビリ技師・MSW・栄養士・薬剤師と連携しながら退院支援を行っていきます
多職種連携がとても重要ですが、その中心は看護師です
看護師が患者・家族と話し合い、医師やセラピストと調整していくことが多いので、退院支援の実質的なリーダーは看護師です
退院後の医療と生活の両面から支援できるのは看護師だけです
退院支援は看護師が最も活躍する場面であり、看護の醍醐味です
退院支援を学ぶことで看護師として大きく成長することができます
必要な学習内容がわかったところで、おすすめの参考書を見ていきましょう
最初に脳血管障害のおすすめの参考書を見ていきましょう
脳血管障害 おすすめ参考書
解剖生理と病態生理は脳血管障害患者さんを理解する上でとても重要です
回復期看護師として確実にレベルアップできるので、ぜひ学習することをおすすめします
解剖生理・病態生理を学ぶメリット
1.知識が豊富になるので、適切な看護記録が書けるようになる
2.根拠がわかるので、適切なアセスメントができるようになる
3.観察ポイントがわかるので、先輩や医師へ自信をもって報告できる
解剖生理と病態生理の学習には「病気がみえる 脳・神経」がおすすめです
病気がみえる 脳神経 メディックメディア
メリット
- 脳神経の解剖生理を詳しく学ぶことができる
- 解剖生理から病態の流れが理解しやすく学習しやすい
- 「症状→検査→診断→治療」の流れが理解しやすく実践的
- 写真やイラストが豊富でイメージしやすい
デメリット
- 看護が薄い
他の参考書との比較
- 解剖生理と病態生理をバランス良く学ぶことができる
- 定期的に改定しており最新の知識を学ぶことができる
- 医師が使う略語や英語に対応しているなど実践的
次に「脳血管障害の看護」にとても役立つ参考書を紹介します
脳血管障害の患者さんを理解する上で「高次脳機能障害の学習」はとても大切です
「症状から理解する はやわかり高次脳機能障害」BRAIN NURSING 2021年6号 メディカ出版
高次脳機能障害(失語・失行・失認など)を学ぶメリット
- 脳血管障害の患者さんのことを理解できるようになる
- 患者さんの行動を予測して安全を守れるようになる
- 看護が楽しくなる
この本の特徴
- 高次脳機能障害の症状と看護がわかりやすい
- 脳血管障害患者さんに指示が入りにくい理由、不思議な行動の意味がわかる
- 脳血管障害患者さんへの対処方法がわかる
高次脳機能障害の参考書は学問的過ぎたり、わかりにくい本が多いですが、「この本はとてもわかりやすい」のがおすすめの理由です
では次に整形外科疾患の学習におすすめの参考書を紹介します
整形外科疾患おすすめの参考書
整形外科疾患の「解剖生理・病態生理」おすすめの参考書は
「病気がみえる 整形外科」です
病気がみえる 整形外科 メディックメディア
整形外科看護のおすすめの参考書は
「カラービジュアルで見てわかる はじめての整形外科看護」です
カラービジュアルで見てわかる はじめての整形外科看護 メディカ出版
メリット
- 整形外科の基礎を学ぶのに適している
- 整形外科の解剖生理がわかりやすい
- 疾患別に介助方法など看護をわかりやすく解説
デメリット
- 回復期の整形外科看護としては役立つが、急性期の処置などを学ぶには内容が足りない
他の参考書との比較
- 上肢・下肢・脊柱の手術後の看護を写真やイラストでわかりやすく解説
- アドフィットブレイスなど様々な装具の注意ポイントを写真入りでわかりやすく解説
疾患別の介助方法や装具のつけ方からわかりやすく説明されているので、初めて整形外科疾患を学ぶのにはとてもおすすめです
最後に退院支援の参考書を紹介します
退院支援おすすめの参考書
退院支援おすすめの参考書は
「これからの退院支援・退院調整」です
これからの退院支援・退院調整 日本看護協会出版
メリット
- 退院支援・退院調整の基本がわかりやすい
- 退院支援の具体的な方法がわかる
- 入院から退院までの支援の流れがわかる
デメリット
- 最新の診療報酬改定には対応していない
他の参考書との比較
- 2011年出版の本ですが、具体的な退院支援の方法は変化ありません
- どの本より具体的にわかりやすく退院支援の方法を解説しています
まとめ
今回は回復期リハ看護「必要な学習・おすすめの参考書」についてお伝えしてきました
とくに参考書については回復期の経験から「この5冊が良い」と自信をもっておすすめできるので参考にしてみてください
1.脳血管障害の解剖生理と病態生理におすすめ
2.脳血管障害の看護におすすめ
3.整形外科疾患の解剖生理・病態生理におすすめ
4.整形外科看護におすすめ
5.退院支援おすすめの参考書
私は急性期から回復期へ転職してきました
回復期での看護はとても新鮮で、こんなにもゆっくり看護ができる場所があるのかと感動しました
もちろん回復期ならではの大変さはありますが、5年経った今でも笑顔で働くことができています
興味のある方は是非、回復期看護を体験してみることをおすすめします
きっと「看護が楽しく」「やりがい」を感じることができると思います
最後まで読んでいただきありがとうございました
おとうさんナース
看護師の方に向けて誠意を持って書いていますが、個人的な体験と意見が含まれていることをご承知ください
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