こんにちは、看護師約20年のおとうさんナースです
看護師の皆さん、お疲れさまです
今回は「看護師が退職する際に知っておくべきお金の話」をテーマにお伝えします
退職するとこんなことが起こったりします…
- 退職月の給料はかなり少ない
- 退職後しばらく働かなかったら、年金や税金の納付書がやってきた
- 健康保険の切り替えを忘れ、医療機関にかかったら全額自己負担になってしまった
退職時に知らないとあわててしまうことも、計画的に準備すれば大丈夫です
税金・年金・保険というと難しいと思われがちですが、できるだけ専門的な用語は使わずにポイントだけお伝えしようと思います
記事のボリュームが多くなりますので前半と後半部分の2つに分けてお伝えしたいと思います
前半は退職時の給料と退職金について
後半は年金・健康保険・失業保険について
それでは前半の退職時の給料と退職金について詳しく見ていきましょう
退職時の給料
まずは退職時の給料の例をみてみましょう
給料が月額30万円で、3月末日に退職したケース(月末締めの当月払い)
【3月分の給料】
ざっくりですが、17万円の手取りになります
【4月分の給料】
これもざっくり6-7万円といったところでしょうか
思ったより少ない金額でびっくりしますよね
なぜこんなことになるのか詳しくみてみましょう
退職月の給料(月末締めの当月払いのケース)
以上が3月分の給料30万円より差し引かれ約17万円の手取りとなります
退職翌月分の給料(月末締めの当月払いのケース)
3月までしか働いていないので4月の基本給は出ません
そのため3月に働いた残業代と夜勤手当のみが4月の給料として支給されます
ちなみにこれは月末締めの当月払いの給料のケースなので、今の職場の給料がいつ締めでいつ払いになっているか給与規定や総務課で確認してみましょう
その他の注意点
- 1-5月の間に退職すると、5月までの住民税が退職月の給料からまとめて引かれます。※手続きをすれば分けて納付することもできます
- 通勤手当が先払いされている場合は、退職月に清算となるので注意が必要です
- ボーナス付近で退職する場合は、ボーナスについて確認しておきましょう※就業規則の給与規定で支払われる資格の有無と支払われる額を確認しましょう
退職金について
退職金は病院によってまったく違います
例えば県立病院や市立病院などの公立病院では、勤続年数によりますが定年まで勤めれば2000万円近くになることもあります
医療機関によっては数百万円のところもあれば、退職金制度自体がない場合もあります
退職金は事前にいくらもらえるか確認しておきましょう
支払い日や金額の疑問点なども、総務課の人に確認してみると良いと思います
では後半部分の年金・健康保険・失業保険についてお伝えします
まず大前提として退職後すぐに働く人は大丈夫です
確認が必要な人
退職後、すぐに働かない人
すぐに働かない人は後々困る場合があるので、必ず確認しましょう!
健康保険
今まで使用していた健康保険証は退職日に返却します
そのため新しい健康保険証がないと3割の医療費が全額自己負担となってしまいます
新しい健康保険証について
以下の3つから選びます
- 「国民健康保険」
- 「健康保険任意継続」
- 「家族の扶養に入る」
どの健康保険を選べばよいか
基本的には「国民健康保険」か「健康保険任意継続」のどちらかですが、保険料が安い方で良いと思います
「国民健康保険」は住んでいる役所で、「健康保険任意継続」は今まで加入していた健康保険組合で確認しましょう。
ちなみに「家族(配偶者・両親等)の扶養に入る」は年間収入130万円未満、同一世帯などの条件があるので、扶養に入れるか家族に相談してみましょう。
年金
これまで病院や施設に勤めていた方は厚生年金を支払っていましたが、働かない期間は国民年金を納付する必要があります
国民年金の手続きが必要なので、住んでいる役所へ手続きに行きます
国民年金の手続きに必要なもの
退職後14日以内に以下をもって手続きに行きます
- 年金手帳(病院に預けている場合がほとんどなので退職時に返却される)
- 離職票または退職証明書(退職時に渡されるが、渡されない場合は請求する)
- 印鑑
国民年金の注意点
- 国民年金保険料16610円/月 令和3年度時点 ※経済的に支払いが難しい場合は免除の申請もできます
- 配偶者の扶養に入るといったこともできます。 ※配偶者がサラリーマンか公務員であること、退職した年の自分の年収が130万円未満といった条件があります
失業保険
退職した人で就職活動をしている場合に前の給料の50%-80%がもらえる制度です
失業保険がもらえる人
- 会社都合:退職した理由が病院側の都合(病院の閉鎖など)で辞めた人で就職活動中
- 自己都合:自分から辞めた場合で就職活動中
申請場所
最寄りのハローワーク
支給額・支給期間
- 前の給料の5-8割が給付 ※給料額や年齢によって違います
- 支給日数は就職が決まるまでの最短90日から最長330日 ※年齢、雇用保険加入期間、退職理由によって違います。障害者等の場合は最長360日。
失業保険の注意点
- 次の職場が決まっていたり、働く意思がない場合は支給されません
- 妊娠・出産・育児で働けない場合は支給されません
- 雇用保険加入期間が過去2年以内に12か月以下は支給されません
- 自己都合で辞めた場合は3か月の待期期間があります
※詳しくはハローワークで聞いてみましょう
最後に自分自身の経験を踏まえて、おすすめの転職活動を紹介します
転職を考えている方へ
看護師としての価値を知ろう
私自身、何度か転職経験がありますが、転職活動をすると毎回驚くことがあります
それは自分自身の看護師としての価値です
実際に転職サイトに登録したり、病院見学に行くと実感します
私は決して優秀な看護師ではなく、人に言えるほどの実績もありません
しかし転職活動をしてみると看護師を続けていること自体が評価されます
自分自身の価値を知ることで「他にいくらでも働く場所があるんだ」「今の職場に縛られなくていいんだ」と気持ちが楽になります
転職サイトの利用方法
転職サイトの最大のメリットは「多くの情報」を「無料」で手に入れられることです
転職サイトに登録することで、個人では得られない情報にアクセスできます
また非公開の求人情報もあるので、今すぐに転職する気がなく、何となく考えている段階でも情報提供してもらうと良いと思います
よっぽど良い条件で働くことができている場合を除き、多くの方にとって、自分自身が思っているより「自分の評価が高く」「条件がよい職場がある」ことを知ることができます
すぐに転職するつもりがない場合
「すぐに転職するつもりがない場合」でも、転職サイトは利用できます
転職サイトに登録するとすぐに連絡がくるので、
「今すぐには転職する予定はないので、情報提供だけお願いします」
と言えば大丈夫です
転職を何度か繰り返している知り合いの看護師も、このパターンで情報提供を得ています
定期的には連絡が来ますが、「今すぐ転職する気がなく情報提供が欲しい」という自分のスタンスをはっきりさせておくことで付き合いやすくなるようです
転職サイトを積極的に活用する方法
私自身が転職サイトを利用した時は、「回復期で働きたい」「希望の年収」「勤務地」などの希望を提示して病院を5つほど紹介してもらいました
数日以内でメールかLINEで情報をすぐにくれました
その際に給料・休日・寮の有無・その他の福利厚生も聞きたいところは教えてもらいました
その中でいいなと思ったところを順番に見学に行き、希望の病院に転職した経験があります
病院見学でも給料・ボーナス・休日・残業など聞きたいことははっきり聞くことをおすすめします
「何となく聞きにくいな」と思ってしまう人もいると思いますが、条件を聞くことは当り前のことですし、逆に本気で転職活動をしている人だと思ってもらえます
転職サイトの注意点
自分がやりたいことと違う、自分がやりたくない仕事を紹介されたらはっきり断りましょう
「何となく悪いかな」と思ってしまう優しい人もいると思いますが、自分を一番大切にして転職活動をしてください
現役看護師おすすめの転職サイト
どちらも私自身も使ったことがある転職サイトですので安心して紹介できます
ポイント:複数の転職サイトへ登録する
転職サイトの最大のメリットは情報量の多さです
そのメリットを最大限に活用するために情報量の多い、複数の転職サイトへ登録しましょう。
看護roo
求人数トップクラスの5万件以上で情報量も充実しており利用者の満足度96%、利用者数No1です
入職までの履歴書作成や面接対策、各種手続きも丁寧にサポートしてくれます
現在の職場を円満に退職する、入職後も新しい職場に慣れるといった相談にものってくれます
実際に対応もとても丁寧でした
看護のお仕事
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専任のアドバイザーが模擬面接を実施したり、選考先に合わせて対策をするため心強い転職サイトです
丁寧な対応で情報提供をしてもらいました
まとめ
今回は退職時のお金についてお伝えしました
看護師の方に向けて誠意を持って書いていますが、できる限り専門用語を使わず、ポイントのみの説明ですので、さらに詳しいことを知りたい方は各申請窓口(ほとんどが役所または勤めていた病院等)で確認してみてください
最後まで読んでいただきありがとうございました
おとうさんナース
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