【心電図 おすすめ3冊】参考書の選び方を教育担当者が解説 2022年版

急性期への転職

心電図を学習しようと考えている方

  • おすすめの参考書が知りたい
  • 循環器病棟に配属が決まった
  • 以前にも参考書を買ったけど難しすぎた

そういった方に向けて循環器の経験をもとに「心電図おすすめの参考書学習方法」について紹介したいと思います

記事の内容

1.参考書の選び方

2.おすすめ参考書3冊

  • 初めて学ぶ方向け」の2冊
  • エキスパートを目指す方向け」の1冊

3.心電図の学習方法

記事の信頼性

循環器で勤務経験があり、現在看護師歴20年の現役看護師です

これまで循環器・脳外科・消化器・内分泌代謝内科等で働いてきました

読者の方へのメッセージ

心電図は適切な参考書で学び、実践を積み重ねると、わかるようになります

今回紹介する初めて学ぶ方向けの本は「わかりやすい・挫折しにくい・実践に活かせる」ことを意識して選びました

皆さんの学習の役に立てると嬉しいです

この記事の目標

「心電図の波形がわかり、対応することができる」です

教育担当者がすすめる参考書 心電図編

参考書の選び方

参考書を選ぶ基準

1.自分の状況に適したものを選ぶ

  • 最初からイオンチャネルや活動電位などの学習は不要です

2.解剖生理や病態生理とつなげて学習できる

  • 波形を覚えるだけでなく、病態から波形をイメージできることが大切です

3.不整脈への対応など実践に活かせる

  • Drコールなど実践に活かせることが大切です

以上を踏まえておすすめの参考書3冊を見ていきましょう。

「これならわかる!心電図の読み方―モニターから12誘導まで」 ナツメ社

この本の対象者
  • 初めて心電図を勉強する方
  • 循環器病棟に配属された方

参考書の良い点

   基本的知識            
   内容の深さ   
   イラスト・図解   
   実践向き   
   看護の対応やポイント   

参考書の特徴

  • イラストや図解が多くわかりやすい
  • 基本波形・異常波形など基礎から学べる
  • 異常波形の時の患者への対応、Drコールのポイントなど実践に活かせる内容

他の参考書との比較

  • イラストが多く解説もわかり易く挫折しにくい
  • わかり易いだけでなく、学べる内容も深い
  • 不整脈への対応もわかり易く実践に役立つ

目次

  • 第1章 心電図のきほん(心臓のしくみと働き;心電図の種類と特徴 ほか)
  • 第2章 基本波形を読み取る(P波からわかること;QRS波からわかること ほか)
  • 第3章 不整脈の波形を読み取る(正常洞調律;洞不整脈 ほか)
  • 第4章 特徴ある異常波形を読み取る(WPW症候群;Brugada症候群 ほか)

「もう忘れない!早わかり心電図」 メディカ出版

この本の対象者
  • 心電図を初めて学ぶ方
  • 循環器など専門病棟に初めて配属された方

参考書の良い点

   基本的知識            
   内容の深さ   
   図解・イラスト   
   実践向き   
   看護の対応やポイント   

参考書の特徴

  • ユニークな例えを使っており理解しやすい
  • 病態と波形をつなげて理解できる
  • 心電図の基本的な理解から不整脈の治療まで記載されている

他の参考書との比較

  • 例えがユニークでわかり易く学ぶことができて挫折しにくい
  • なぜそのような波形になるかを理解するのに優れた参考書

目次

  • 第1章 基礎編 たとえで学ぶ心電図の読みかた
  • 第2章 臨床編 ナースステーションで読み解く不整脈心電図
  • 第3章 ハイパー臨床編 もっと理解を深めるために
  • 第4章 問題集

「心電図の読み方 パーフェクトマニュアル」 羊土社

この本の対象者
  • 循環器病棟など専門病棟の方
  • 真剣に心電図を学習したい方

本の特徴

  • 臨床の様々な波形に対応できるバイブル的な一冊
  • 多くの症例が簡潔でわかりやすく解説されている
  • 循環器医師も推奨
<span class="fz-12px">おとうさんナース</span>
おとうさんナース

専門病棟の看護師の方、真剣に心電図を学習したい方におすすめの一冊です。

下の目次を見てもあらゆる症例をカバーしていることがわかります。

目次(一部抜粋)

  Introduction 心電図を読むための基本事項
  Chapter 1 正常心電図
  Chapter 2 正常なP-QRS関係がみられない− 基本調律の異常(頻脈を除く)
  Chapter 3 P波の形,大きさがおかしい
  Chapter 4 PQが短い,長い
  Chapter 5 QRS幅が広い(QRS時間の延長), QRS平均電気軸が異常
  Chapter 6 左室電位が高い,低い
  Chapter 7 異常Q波
  Chapter 8 胸部誘導のR波の増高不良
  Chapter 9 右側胸部誘導のR波増高またはIや左側胸部誘導でS波が深い
  Chapter 10 STの上昇
  Chapter 11 T波の増高
  Chapter 12 STの下降,T波の減高・陰性T波
  Chapter 13 QTの延長と短縮
  Chapter 14 U波の増高と陰転
  Chapter 15 予定より早くPやQRSが入る
  Chapter 16 予定のところにPやQRSが入らない
  Chapter 17 徐 脈
  Chapter 18 頻 脈(幅の狭いQRSで規則的なもの)
  Chapter 19 頻 脈(幅の狭いQRSで規則的なもの)
  Chapter 20 頻 脈(幅の狭いあるいは広いQRSで不規則的なもの)
  Chapter 21 先天性心疾患
  

心電図おすすめの学習方法

学習の順番

  1. 参考書で基本を学習する
  2. 参考書についている問題集をとく
  3. 実際の患者さんの心電図を判読する

勉強と実践を繰り返すことで、できるようになるので頑張ってください

<span class="fz-12px">おとうさんナース</span>
おとうさんナース

心電図検定などに挑戦するのも有効ですが、何よりも大切なことは実践を積むことです

(学習のポイント)

  1. 大切なことは波形を覚えるだけでなく、病態をしっかり学習することです。それにより病態から波形を推測できるようになります
  2. 心電図モニター管理をしている患者さんの、長時間心電図または不整脈アラームの履歴で振り返るくせをつけましょう
  3. 受け持ち患者さんの12誘導心電図を自分で判読し、機械の判読と比べてみましょう

こう言ってしまえば身もふたもないのですが、循環器病棟やCCUに行けば半年もしないである程度読めるようになります

なぜなら心電図モニター管理をしている受け持ち患者全員分の心電図を毎回振り返るので、多くの実践経験を積むことができます

またマニアックな不整脈であっても、循環器専門医に聞ける環境もあります

<span class="fz-12px">おとうさんナース</span>
おとうさんナース

心電図を判読できるようになるためには、実践でいかに多くの波形に触れるかです

しかし循環器などの当科でなくても学習により、心電図の基本は身に着けることができます

致死性不整脈、重度の房室ブロックなどの判読や緊急時の対応を覚えることは看護師として大切な知識です

また心電図が判読できるだけでなく、循環動態の把握やDrコールを含めた対応が大切なので、合わせて学習していきましょう

まとめ

今回は「心電図の学習におすすめの参考書」というテーマでお伝えしてきました

循環器について学習したい方は以下の記事も参考になると思うので見てみてください

【循環器看護 おすすめ3冊】参考書の選び方を教育担当者が解説

最後まで読んで頂きありがとうございました

           おとうさんナース

看護師の方に向けて誠意を持って書いていますが、個人的な体験と意見が含まれていることをご承知ください

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