脳神経外科へ配属になった方
- 脳外科看護の基本から勉強したい
- 術後管理に強くなりたい
- 神経学的所見に強くなりたい
脳外科の経験をもとに
「脳外科看護に必要な参考書」を紹介したいと思います
記事の内容
1.脳外科看護に必要な勉強
2.「解剖生理・病態生理」の参考書
- 「病気がみえる 脳・神経」
3.「脳外科手術」の参考書
- 「BRAIN NURSING」その中でもおすすめの1冊を紹介
4.「神経学的所見」に強くなる参考書
- 「看護がみえる フィジカルアセスメント」
5.脳外科ナースとしてさらにレベルアップできる参考書
記事の信頼性
脳外科の勤務経験がある20年目の現役看護師です
これまで脳外科・回復期・循環器・消化器・内分泌代謝内科等で働いてきました
読者の方へのメッセージ
脳外科は本当に忙しく、命に関わる疾患のため、術後管理も細心の注意を払う必要があります
最初は大変ですが、一つずつ覚えて実践していけば大丈夫です
「脳外科看護」がきっと楽しくなると思います
脳外科看護の「仕事内容」「やりがい」を知りたいという方は下の記事も見てみてください
この記事の目標
「脳外科看護に自信をもてる」です
脳外科看護に必要な勉強
脳外科看護に必要な勉強は以下の3つです
- 解剖生理・病態生理
- 手術前後の看護
- 神経学的所見の観察(フィジカルアセスメント)
本来は1冊ですべてをわかり易く学べる参考書があればよいのですが、現状ではそういった参考書は見当たりません
そのため「解剖生理・病態生理」「脳外科手術の看護」「神経学的所見の観察(フィジカルアセスメント)」に分けて学習するのが効果的です
まず最初に脳外科看護の基本となる「解剖生理・病態生理」の参考書を紹介します
「脳外科 解剖生理・病態生理」おすすめの参考書
解剖生理と病態生理は脳外科看護を理解する上で外すことができない基本知識です
脳外科看護師として確実にレベルアップできるので、ぜひ学習することをおすすめします
解剖生理・病態生理を学ぶメリット
1.知識が豊富になるので、適切な看護記録が書けるようになる
2.根拠がわかるので、適切なアセスメントができるようになる
3.観察ポイントがわかるので、先輩や医師へ自信をもって報告できる
解剖生理と病態生理の学習におすすめの参考書は「病気がみえる 脳・神経」です
「病気がみえる脳・神経」はわかり易く・充実した内容です
それでは具体的に「病気がみえる脳・神経」の特徴・メリット・デメリット・他の参考書との比較を見ていきましょう
病気がみえる 脳・神経 メディックメディア
参考書の特徴
最新の情報 | ◎ |
イメージのしやすさ | ◎ |
解剖生理の詳しさ | ◎ |
実践向き | 〇 |
看護の詳しさ | × |
メリット
- 写真やイラストが豊富でイメージしやすい
- SCUや3次救急の脳外科にも対応できる内容
- 「症状→検査→診断→治療」の流れがわかりやすい
デメリット
- 看護が薄い
「病気がみえるシリーズ」は解剖生理と病態を理解するにはとても優れていますが、残念ながら看護は薄いので、看護は看護専門の参考書で補う必要があります
他の参考書との比較
- 解剖生理と病態生理の学びに最適
- 定期的に改定しており最新の知識を学べる
- 医師が使う略語や英語に対応していて実践的
次に脳外科手術の看護の参考書を紹介します
脳外科手術 おすすめの参考書
脳外科看護は「BRAIN NURSING」がおすすめです
私も「BRAIN NURSING」は1年間定期購読していました
最新の脳外科治療や術後管理の学習に最適な脳外科看護の専門雑誌です
とくに術後の観察ポイントやDrコールの基準などわかり易く、実践に活かすことができます
今回は最近で特におすすめの1冊を紹介します
「ナースが知りたい 脳神経外科手術とケアのポイント」BRAIN NURSING 2020年春季増刊号メディカ出版
この本の特徴
- 最新の手術と看護を学べる
- 観察ポイント、合併症の対応がわかる
- 術中写真を多く使用しており術後管理がイメージできる
本の内容
開頭手術、脳血管内治療、尖頭術、脳室ドレーン術、ハーディーなどの内視鏡手術、その他脳外科手術の看護を学ぶことができます
最新の脳外科手術と術後管理を学べるおすすめの一冊です
次に「神経学的所見の観察」に役立つ参考書を紹介します
神経学的所見の観察
神経学的所見の観察は脳外科看護師として必須のスキルです
瞳孔・意識レベル・麻痺に加えて、眼球運動・失調症状・視野障害といった観察も行います
先輩の観察技術を見て学びたくても、忙しくてゆっくり学ぶ時間が取れないと思います
また実際に神経学的所見の観察に自信をもてる看護師は意外に少なく、ここを学習しておくと脳外科ナースとして強みになります
今回紹介する「看護がみえるvol.3 フィジカルアセスメント」はイラストや動画でわかり易くイメージできるので自己学習に最適です
神経学的所見だけでなく、全身の観察もわかり易く学べるので本当に役立つ本です
脳外科だけでなくあらゆる専門領域で使える一冊です
看護師を長年続けてきた経験から自信をもっておすすめできます
「看護がみえるvol.3 フィジカルアセスメント」メディックメディア
フィジカルアセスメントの参考書は「看護がみえるvol.3 フィジカルアセスメント」一択です
おすすめの理由
いろいろ見比べると、他にも見やすいもの、詳しく説明されているものなど良い参考書はありました
しかし「学習しやすさ」「実践に活かせる」という視点で選ぶと、「看護がみえるvol.3 フィジカルアセスメント」が最も適しています
具体的に参考書の特徴・メリット・他の参考書との比較も紹介します
参考書の特徴
手技が見やすいか | ◎ |
根拠がわかりやすいか | ◎ |
イメージしやすいか | ◎ |
実践に移せるか | ◎ |
動画の豊富さ | ◎ |
メリット
- 根拠がとてもわかりやすい
- 手技が写真やイラストでわかりやすい
- 動画が豊富でイメージしやすい
他の参考書との比較
- 根拠がわかりやすく「学習しやすい」
- 動画・音声が豊富で「イメージしやすい」
どんな参考書にも足りない面が少なからずありますが、この本はあらゆる面で良書と言えます
最後に脳外科患者さんを理解する上でとても役立つ参考書を紹介します
脳外科ナースとしてさらにレベルアップできますし、私の実体験からも、とてもおすすめできるので是非見てみてください
さらにレベルアップできる1冊
「症状から理解する はやわかり高次脳機能障害」BRAIN NURSING 2021年6号 メディカ出版
高次脳機能障害を学ぶメリット
- 脳外科の患者さんを理解できるようになる
- 脳外科看護が楽しくなる
この本の特徴
- 高次脳機能障害の症状と看護をわかりやすく学ぶことができる
- 脳外科患者さんがなぜ指示が入りにくいのか、いろんな不思議な行動の意味がわかる
- 脳外科患者さんへの対処方法がわかる
高次脳機能障害の本・参考書は学問的過ぎたり、わかりにくい本が多いですが、この本はとてもわかりやすいです
おすすめの学習方法
勉強を続けるコツ
勉強を続けるコツは一度にたくさんの勉強をしないことです
もう少しやりたいなというところで終えるのがコツです
なぜなら継続が最も大切なことだからです
看護師人生は受験と違って1年や2年で終わるのではなく何十年も続きます
毎日コツコツ少しだけがポイントです
具体的には毎日30分、多くても1時間以内、難しいときは15分でも机に座って参考書を開いてみてください
まとめ
今回は脳外科勤務の経験をもとに効果的に学習できる参考書4冊を紹介しました
脳外科看護に関しては「この4冊が良い」と自信がもっておすすめできまるので、新人看護師の方や新しく脳外科に配属になった方はぜひ参考にしてみてください
1.解剖生理・病態生理におすすめ
2.手術看護におすすめ
3.神経学的所見の観察におすすめ
4.患者さんの理解におすすめ
最後に【脳外科看護師 体験談】を紹介します
脳外科看護の実際を知ることができるので興味のある方は見てみてください
【脳外科看護師 体験談】
最後まで読んで頂きありがとうございました
おとうさんナース
不明な点や質問がありましたらお気軽にお問い合わせください
看護師の方に向けて誠意を持って書いていますが、個人的な体験と意見が含まれていることをご承知ください
コメント